住宅ローンを知ろう > ローン商品クローズアップ 自治体融資1

     

今月のクローズアップ第13回商品クローズアップ―自治体融資1―

 

地元のメリットをフル活用 自治体融資大研究--首都圏編

 
  住宅ローンの中心は、公的資金から民間融資へ移りつつあるとはいえ、まだまだ活用の余地がある制度は少なくありません。そのひとつが自治体融資。地元に有利なローンがあるなら活かさない手はないでしょう。第一弾、首都圏編をお送りします。
       
 
マイホーム購入に0.5〜1%の利子補給。年間数十万円節約の効果
 住まい探しと切っても切れない関係にあるのが「地域選び」。そのポイントは交通利便性や住環境だけではありません。地域住民に対する行政サービスの充実度も大切な要素。
  そんな政策の一環として行われているのが、都道府県や市区町村の役所が窓口になって行われる自治体融資です。

 自治体融資には、大きく分けると次の3つのパターンがあります。
1.各自治体や関連の公社が直接融資するもの。

2.地方銀行や信用金庫などの地域の指定金融機関にあっせんして、間接的に融資するもの。

3.民間の金融機関から借りたローンに対して一定の利子補給を行うもの。
 
 以前は、1番目の直接融資を行う自治体が少なくありませんでしたが、最近は各自治体とも財政状況が厳しくなっている面もあって激減しています。たとえば神奈川県横浜市では、2003年度で住宅取得資金融資制度を廃止しました。東京都でも、木造密集地域内など特定の住宅を除いて、一般向けの住宅融資を行っていません。

  現在の主流は、2番目の融資あっせんと3番目の利子補給です。あっせんと利子補給の併用タイプもあります。

  申し込みの資格としては、その地域内にある期間以上住んでいること、住民税の滞納がないこと、などが共通する条件になっています。他に、年収が1000万円以下など一定の所得制限や、床面積の制限を設けているケースもあります。

  では、首都圏の主な制度を具体的に見てみましょう。
 
最大5000万円まで、1.6%の利子補給をする自治体も
 マイホームの新築や購入にあたって、もっとも大型の融資制度を実施しているのが東京都千代田区です。

 融資あっせん型で、融資限度額は最大5000万円。2004年度の融資利率は固定型で4.65%。ここから最長20年に渡って1.6%の利子補給を受けられるので、申し込み本人の負担は3.05%です。

  この他、中央区では最大2500万円まで20年間、1%の利子補給。港区では対象がマンション購入のみで、利子の25%相当額を10年間に渡って補給するしくみ。江戸川区では、居住用の宅地(70m2以上)の購入に対して融資をあっせん。利率は2.0%で、当初6ヶ月の据え置き期間は無利子となります。

 通常、自治体融資では固定金利が一般的ですが、埼玉県さいたま市や所沢市では、1.815%(04年)の変動金利で融資あっせんをしています。ただし、市場金利が上がっても、融資利率は最大5%までという上限がついています。いずれも融資限度額は1500万円まで、返済期間は25〜35年と長期です。神奈川県でも変動金利で、市場の変動金利よりも低い水準になるように利子補給をするしくみ。03年時点の負担利率は1.6%と低水準です。
  図表1.マイホームの新築や購入に利用できる主な自治体融資
 
 有利な固定金利の住宅ローンを組める人なら、そのほうが安全ですが、他のローンでは足りない分を補足するものとしては有効なローンといえるでしょう。
 
おおがかりな増改築から特定リフォームまで、多様な融資
 自治体融資には、マイホームの新築や購入以外に、増改築や修繕などのリフォーム融資もあります。
 
 たとえば、東京都の千代田区、中央区、品川区では比較的大がかりな増改築でも対応できる1000万円の融資が利用できます。中野区では、バリアフリーなど一定の条件にあうリフォームに対して、最大1500万円まで、最長20年の融資をあっせん。利率は当初10年間が1.5%、11年目以降が3.6%です。

  その他の地域では、融資額はおおむね300万円から500万円程度、返済期間は5年から7年の修繕・補修向けの融資が多いようです。金額が低い場合は無担保融資となっているケースも珍しくありません。

  また、耐震改修や太陽光発電設備の導入など、特定のリフォームに関する低利融資や助成金制度もありますので、目的に応じて検討してみましょう。
 
 次回は自治体融資、近畿圏編です。
 
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