住宅ローンを知ろう > クローズアップ「SBIモーゲージの【フラット35(保証型)】」

多彩になったリバースモーゲージ
自宅という資産を活かして、生活にゆとりをもたらす資金を産み出す――それがリバースモーゲージです。新型の商品も登場し、使いやすくなったリバースモーゲージの動向を紹介しましょう。
情報提供日/2007年10月10日
証券化ノウハウと実績をベースに【保証型】を開発

 住宅金融支援機構(以下「機構」)と民間の金融機関が提携して取り扱う長期固定金利型ローンの「フラット35」の商品設計として、もともと【買取型】と【保証型】という2つのタイプがありました。

※[注]これまで一般に普及している【フラット35】は、実は【買取型】の仕組みを採用したものです。今回、新たに【保証型】を採用した商品は【フラット35(保証型)】と呼ばれます。ここでは、【買取型】と【保証型】との仕組みの違いを明確にするため、従来の【フラット35】を【買取型】、【フラット35(保証型)】を【保証型】と略記します。

図1.フラット35の仕組み

 仕組みを簡単に説明しましょう(図1参照)。【買取型】は、機構が金融機関からローン債権を買い取って証券化をするもの。融資実行後、債権者は機構に移りますが、金融機関は引き続き窓口となります。利用条件は、どの金融機関に申し込んでもほとんど同じ。違うのは金利と事務手数料くらいです。

 これに対して【保証型】は、金融機関が証券化を行い、機構はそのプロセスで保険をつけたり保証を行うなどのサポートをする立場に止まります。いわば、機構の役割は、銀行の保証会社のイメージといえるでしょう。債権者はあくまでも金融機関です。そのため、商品企画に金融機関の独自性が出るといわれています。

 フラット35は4年前にスタートしましたが、昨年までの3年間は【買取型】を扱う金融機関しかいませんでした。【保証型】が登場したのは、ようやく今年になってから。しかも、これまでは、ちば興銀(千葉興業銀行)と三菱東京UFJ銀行の2行のみでした。
 その理由を、SBIモーゲージ・営業第2部の遠藤哲也部長が、こう説明します。

「【保証型】は、一定以上の資金力や証券化のノウハウを持っている金融機関向けの商品設計といえます。金融機関自身もリスクを負いますから、簡単に参入できません。これに対して【買取型】は、資金力も証券化ノウハウも問われないため、比較的参入しやすかったのです」

 また【買取型】は、どの金融機関でもほとんど商品内容が同じであるため、金利や事務手数料などの価格競争に陥りがち。銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、ノンバンクなど、数百に及ぶ金融機関が参入し、しのぎを削っています。
「そこで、金利を含めた手数料以外の付加価値をつけて独自性を出せる【保証型】の商品を開発しました」(遠藤さん)

 日本初のモーゲージバンクとして、6年ほど前から住宅ローンの証券化のノウハウを蓄積し、実績を積み上げてきたからこそ、可能になったといえます。

価格の100%まで、借り換えにも対応。独自の8大疾病保障特約も

 では、これまでの【買取型】と、【保証型】は具体的にどう違うのでしょうか。
 第一に融資限度額。【買取型】は取得価格の最大90%までですが、【保証型】は100%まで可能です。次に、【買取型】が新規購入または新築の場合に限られているのに対して、【保証型】は借り換えにも対応します。これによって、利用の幅が大きく広がったといえるでしょう。

図2.「買取型」と「保証型」の融資条件の違い

 ここまでは【保証型】ならどの金融機関でも同じ。次のポイントから、金融機関等による独自色が出てきます。
 まず繰り上げ返済の手数料については、【買取型】の場合はどこでも無料。ただし、1回当たり100万円以上からの申し込みに限られます。数年おきに一度のペースで、まとまった余裕資金ができないと繰り上げ返済できません。

 一方、SBIモーゲージの【保証型】は、インターネットで申し込めば手数料無料です(郵送・来店の場合は有料)。しかも、最低1万円から繰り上げ返済できます。ボーナスが少し余ったから繰り上げ返済しようとか、年に何度でも気軽にできそう。
 ちなみに、三菱東京UFJ銀行の【保証型】では、インターネットを使って申し込んだ場合でも2100円かかります。

 また、SBIモーゲージでは、「8大疾病保障特約付き」の団体信用生命保険に加入することができます。従来の【買取型】でも「3大疾病保障付き」はありました。三菱東京UFJ銀行の【保証型】では「7大疾病保障付き」があります。
「8大疾病」まで対応しているのは同社のみ。保険料がリーズナブルなのも大きな特徴です。他社では、返済回数が進んで年齢が上がるにつれて保険料が増額されるのが一般的。SBIモーゲージの「8大疾病保障特約」では、加入時に45歳未満なら、融資額100万円当たり年間600円。完済まで変わりません。2000万円を35年返済で借りても、ずっと月額1000円の負担で済むわけです。

 「8大疾病保障特約」は同社の他の商品にもつけられますが、ユーザーの多くは、この特約をつけているそうです。

リアル店舗で個別相談やコンサルティングも受けられる

 SBIモーゲージは、当初、リアル店舗を持たないインターネット中心のモーゲージバンクとしてスタートしました。それによって既存の銀行にはできない低金利を実現し、強い競争力を誇ってきたのも事実です。


http://www.flat35.jp/flat35/hosyo/index.html

 しかし、最近ではインターネット系のモーゲージバンクなども増えてきたことから、さらなる差別化戦略としてリアル店舗の展開も始めています。
「単なる価格競争にとらわれず、コンサルティング能力を高めることによって、お客様のニーズにお応えしていきたいですね。不動産会社の営業スタッフへの対応にも力を入れています。現在、全国に10店舗ありますが、年度内に30店舗まで拡大するのが目標です」(遠藤さん)

 ショップでは、返済シミュレーションを始めとする個別相談を常時受け付けるとともに、各種のセミナーなども開催しています。ネットで情報収集し、リアル店舗で対面しながら話を聞く。二段構えでアプローチできるのがありがたい仕組みといえそう。

 この10月から、フラット35【買取型】の収入基準が簡素化されたり、返済期間別の金利設定が新設されるなど、新たな動きが次々に出ています。フラット35全体の動きも見逃せませんね。



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