専業主婦家庭などに比べ、収入が高めのディンクス。収入の多さを上手に利用することで有利な資金計画が立てられます。
ただし、ひとつだけ確認しておきたいのは、ダブルインカムの状態が続くかどうかです。子どもをもうける、もうけないに関わらず、ずっと共働きを続けると決めているカップルと、「今は共働きだけれど、出産を機に退職したい」「退職するかも知れない」というカップルでは、返済に回せる額も異なり、資金計画は大きく違ってくるはずです。
今回はずっと共働きを続けるカップルの資金計画について考えてみましょう。
ずっと共働きのカップルは、収入も高めと考えられますが、高収入であるがゆえにお金の使い方が派手になってしまうことも少なくありません。ディンクスなら子どもの生活費や教育費の負担もないため、余裕があると油断しがち。コツコツ繰り上げ返済するというより、毎月の返済額を多めにして、ハイペースで返済するのが適していそうです。
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返済期間を短く組むほど、毎月の返済額は多くなりますが、総返済額は軽減でき、繰り上げ返済しなくても利息負担を抑えることができます。早く完済できるため、老後資金の準備に集中できる期間が長くとれる、といったメリットもあるでしょう。
また返済期間は金利にも影響してきます。
金利上昇に不安を感じる場合には固定型が選択肢になります。フラット35の金利は金融機関によって異なりますが、ある銀行の例では3.03%。最近は銀行などでも固定型を扱う例が増えており、金利は返済期間によって異なり、20年以内では2.95%、15年以内では2.7%(いずれも金利優遇適用の例。07年4月現在)など、返済期間が短いほど、低い金利で借りることができます。
返済期間が短いと金利上昇による影響も小さくなり、金利上昇リスクのあるローンも利用しやすくなります。
3000万円を固定型と10年固定で借りた場合について試算してみましょう。毎月、約19万円程度を返済できると想定します。
固定型の場合、金利は2.95%、返済期間は17年となり、返済月額は18万7180円。対して10年固定では金利が2.3%で、返済月額を同程度(18万6907円)とすると、1年短い16年返済で借りられます。
10年固定は11年目に金利が見直されるほか、当初10年間より金利優遇幅が小さくなり、店頭金利が同じでも適用金利がアップ、店頭金利が上がればその分も適用金利はアップします。
図2にもあるように、店頭金利が変わらない場合でも、11年目の返済額は固定型を利用した場合より多くなりますが、アップ額は6200円程度。ディンクスであれば、対応できそうな額であり、固定型に固執する必要性は低いといえそうです。
さらに総返済額を比べると、固定型より10年固定のほうが軽く済みます。返済期間の半分以上は10年固定のほうが低金利なわけですから、当然といえば当然のこと。また利息は元金に対してかかるものですから、元金が多く残っている当初期間に金利が低いほうが、元金が減ってから金利が低いより、効果が大きいのです。11年目以降の金利によっては損得が逆転する可能性もないとは言い切れませんが、このケースでは、店頭金利が2%上昇しても10年固定のほうがトクになる計算です。
それでは5年固定と10年固定ではどちらが有利でしょうか(図3参照)。
結果は図のとおり。10年固定のほうが金利優遇期間が長い分、総返済額が抑えられます。
返済能力が高い分、返済期間を短くできて、利息負担が抑えられる。返済期間が短いから金利の低いローンを使いやすく、さらにお得度が増す。これが共働きのメリットです。
さらに、夫の名義でローンを組んで妻が連帯債務者になれば、共働きであれば、ローン残高に応じて納めた所得税が還付される「住宅ローン控除」を夫と妻、それぞれが利用できます。ただし金融機関によっては、連帯債務者ではなく、連帯保証人になる場合があり、これでは住宅ローン控除を受けられるのはローンの名義人に限られます。
そこで考えたいのが、夫と妻、それぞれがローンを組む方法です。抵当権設定の問題があるため、別々の金融機関から借りるのは困難ですが、ひとつの金融機関で夫と妻、それぞれがローンを組むことは可能(金融機関によって対応は異なる)。これなら、夫と妻それぞれが、住宅ローン控除を受けられます。