住宅ローンを知ろう > あなたのローン戦略「シニア編 その3」

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第9回.シニア編 その3/住まいにいくらかけられる? 老後資金を把握し、予算を立てよう
シニア編の第3弾では、住まいの選択肢に応じて、資金面でどんな準備をすれば良いのか、金額の目安や調べ方などを考えてみます。ファイナンシャルプランナーの紀平正幸さんのアドバイスを基に紹介しましょう。
情報提供日/2007年10月24日
住居費に充てられる金額を把握する

 老後の住まいにはさまざまな選択肢がありますが、やはり気になるのは資金について。60歳から85歳までにどの程度の住居費負担が生じるのか、いくつかのパターンについて、ファイナンシャルプランナーの紀平正幸さんによる試算をみていきましょう。

図1.住まいにかけられる予算はいくら?

 まず実行したいのは、住居費にどの程度の額を充てられるかを確認することです。
 老後資金のベースになるのは、預貯金と退職金、そして年金です。60歳以降も働く場合は、その収入も組み入れられます。
 60歳未満の方なら、60歳までに用意できる預貯金の額、また退職金の額、年金の受取額を確認しましょう。持ち家にお住まいで、60歳以降も住宅ローンが残る方は、預貯金などから60歳時点のローン残高を差し引きます。

 老後資金は、年金をベースにし、賄えない分は預貯金などを取り崩して補う、というのが基本的な考え方です。60歳以上の二人世帯における日常生活費は月額約24万円(住居費を含む)、ゆとりある老後を送るには38万円、といったデータもありますが、生活水準などによっても異なりますから、実際にどの程度かかるかを予測(60歳以上では把握)することが大切。

「ご夫婦で老後の生活をイメージすることが、老後資金を考えるため、住まいにかけられる金額の目処を立てるための第一歩です」(ファイナンシャルプランナー/紀平正幸さん)。

図2.高齢者世帯の日常生活費
優先順位を立てて資金を配分する

 年金の受取額は年齢によっても異なりますが、日常生活費から年金受給額(月額)を引いた額は、自己資金で賄います。
 年金の受給額が少ない65歳までは働いて年金の不足分を補うとして、65歳以降、年金の範囲で生活できれば預貯金などで補填する必要はなく、毎月5万円不足なら年額60万円は生活費として確保する必要がある、ということになります。

 また医療費や介護が必要になった場合のお金も心配。
「もしものためにご夫婦で1000万円程度を確保しておくと安心でしょう」(紀平さん)。
 そのほか、お子さんの結婚や住宅購入に資金援助をしたい、旅行にお金をかけたいなど、希望に応じて予算を確保していきます。住まいにお金をかけるか、レジャーにお金をかけるかなど、優先順位を立てながら資金を配分してみましょう。

 預貯金や退職金は運用によって増やすこともできますし、加入している生命保険などによって、もしもに備えるお金の額も変わってきます。より正確に把握したいという方は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのもいいでしょう。

図3.高齢者世帯の家計収支
見積もり依頼など、希望に応じて必要額を調べる

 もうひとつの準備は、希望する住まい方をした場合に、どの程度の費用がかかるかを把握することです。前回、具体的な試算をご紹介しましたが、物件の規模や地域などによっても異なりますから、より具体的に金額を出してみる必要があります。

 現在の住まいに住み続けるなら、メンテナンスやリフォームの必要性を確認し、リフォームの専門誌などを参考に予算を想定します。早めの実行を考えるなら複数の会社に見積もりを依頼してみましょう。

 また買い替えや買い増しなどで住まいを売却したり、貸したりする可能性がある人は、周辺の相場を調べたり、査定を依頼します。同時に住み替え先についても、費用を想定してみましょう。

 売却する場合は売却代金から仲介手数料など(住宅ローンが残っていれば残金も除く)を引いた額、貸す場合は家賃収入を今後の住居費に充てられます。
 60歳以降、ローンの返済を続けるのは大変ですから、買い替えや建て替えをする場合は現金で購入するのがセオリー。50代の方ならローンを利用するという選択肢もありますが、60歳までに完済できるプランを組むのが基本です。リフォームを行なう場合も同様です。

「自営業など、60歳以降も働く方や、家賃収入が見込める方は、60歳以降もローン返済は可能。ただし収入が途絶えても返済できるような、慎重なプランにしておく必要があります」(紀平さん)

 住み替えなどで賃貸を選択する人は、85歳頃までの家賃支出を見込んでおきましょう。
 どんな暮らしをするにせよ、住み替えには気力も体力も、資金も必要です。早めに具体的なプランを立てるよう、心掛けたいものです。

 シニア編は今回で最終回です。次回からシルバー編に入ります。

図4.住居費の目安を立てるには?

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