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情報提供日/2007年6月20日
消費税は、商品の販売価格の5%です。額面がはっきりしているので誰でも計算できます。ところが、不動産にかかわる税金ではそう簡単にいきません。
不動産を購入すると、不動産取得税、登録免許税、固定資産税などの税金がかかります。これらの税額は[課税標準×税率]で計算するのですが、この課税標準は不動産が実際に売買された価格とは一致しないのです。
というのも、同じような不動産でも価格は高かったり低かったりすることがあります。たとえば隣り合う同じ規模・条件の建売住宅なのに、取り引きされる時期や、買い主・売り主の事情によって契約金額が変わり、税額に大きな差が出てくるとしたら、納得しにくい面もあるでしょう。
そういった不公平をなくすために、不動産では「適正な時価」を課税標準とすることになっているわけです。適正な時価は、国や地方自治体などが一定の基準に則って評価していて、これを「評価額」といいます。
評価額は税金の種類によって違います。固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税の課税標準になるのが「固定資産税評価額」です。すべての土地と建物それぞれに評価額が定められていて、市町村の課税台帳に載っています。
相続税と贈与税の場合は「財産評価基本通達により評価した金額(以下『相続税・贈与税評価額』)」が課税標準になります。土地の評価額は、地域によって計算方法が違っており、市街地では、宅地に面した道路(=路線)ごとに設定された1平米当たりの価格(路線価)に面積を掛けて、補正をしたうえで割り出す「路線価方式」。道路網のあまり整備されていない郊外や農村では、固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて割り出す「倍率方式」をとっています。
一般的な宅地では、土地の「相続税・贈与税評価額」=「路線価」と言われることが多いようです。建物は地域にかかわらず「倍率方式」ですが、倍率が1.0倍のため、建物の「相続税・贈与税評価額」=「固定資産税評価額」といっても構わないでしょう。
さて、固定資産税評価額と路線価は現在、国土交通省が毎年春に公示する「地価公示価格」と連動する形で評価されるようになっています。公示価格を100とすると、路線価は80、固定資産税評価額は70を目安に定められているのです。
都道府県が調査する基準地価を合わせると、地価に関する公的な指標は4つ。つまり、1つの土地に4種類の価格が付くことになります。「地価は“1物4価”」といわれる理由です。さらに実勢価格を加えると“1物5価”。どういう場面で、どんな使われ方をするかによって、地価の中味を見分ける必要がありそうですね。
以前は、これらの地価に関する公的指標を調べるのは大変でしたが、現在では土地情報がオープンになりつつあり、インターネットでも簡単に調べられるようになりました。たとえば、(財)資産評価システムセンター『全国地価マップ』(http://www.chikamap.jp/)では、地図に落とし込まれた公示地価と路線価、固定資産税評価額を閲覧して比較できるようになっています。
東京一の高級住宅地、田園調布の数値で比べてみましょう。3丁目23番地の標準宅地の公示価格は1平米当たり87万6000円。これに対して、路線価は同70万円で、公示地価の79.9%です。固定資産税評価額は同58万3000円で公示価格の66.6%となっています。
先日オープンした東京ミッドタウンに近い六本木7丁目4番地のケースでは、路線価が公示地価のちょうど80%、固定資産税評価額は60.2%でした。
路線価は公示地価の80%、固定資産税評価額は同70%というのは、あくまでも目安で、多少は前後することを知っておきましょう。
なお、ここで公表されている固定資産税評価額は、一筆ごとの評価の基準になる標準宅地の価格で、路線価の形で表示されています(図3参照)。相続税・贈与税評価額の路線価との違いに注意してください。個別の固定資産税評価額はプライバシーに属するため一般には公開されていません。無条件に「路線価」と記載した場合は、一般に相続税・贈与税評価額のほうを指すと考えてください。
次回から、固定資産税評価額と路線価、それぞれについてもう少し詳しく解説していきます。
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